食いしばりが及ぼす怖い影響とは?放置せず治療するべき理由を紹介!


「食いしばりを治したい」と思っていませんか? 無意識に食いしばりをしている人は多いものです。「クセになっていることはわかっているけれど、ついやってしまう」という人も、食いしばりが及ぼす悪影響についてご存じでしょうか。思った以上に歯に力が加わっており、そのままにしておくとさまざまなデメリットにつながってしまいます。実は、食いしばりは治療が可能です。また、生活習慣によって改善することもできます。この記事では、食いしばりの原因や影響、直し方についてまとめてご紹介しましょう。

  1. 食いしばりの基礎知識
  2. 食いしばりによって起こること
  3. 食いしばりをセルフチェックしよう!
  4. 食いしばりの改善法
  5. 食いしばりの治療法
  6. 食いしばりにかんするよくある質問

この記事を読むことで、食いしばりが私たちの体にどのような影響を与えるのかがわかります。改善する必要があることを知り、自分に合った方法を見つけてください。

1.食いしばりの基礎知識

まずは、原因やなりやすい人など、基礎知識をまとめてみました。

1-1.食いしばりとは?

上下の歯で強く噛(か)み合わせることを言い、「クレンチング症候群」とも呼ばれています。無意識にしてしまうことの多いクセであり、クレンチング症候群の人は1日に何時間も、強い力で歯を噛(か)み合わせてしまっているのです。通常は食事のとき以外、接することがあまりない上下の歯を何時間も噛(み)合わせてしまう……。食いしばりのクセがあると、どうなるか想像がつくのではないでしょうか。

1-2.主な原因

主に精神的要因と物理的要因があります。

1-2-1.精神的要因

特に多いのが、精神的要因によるものです。人間は何らかのストレスを感じると、食いしばりをしやすくなってしまいます。ストレスを感じると交感神経が優位になり、口周りの筋肉が緊張することが理由です。筋肉が緊張した状態が続くと、断続的な食いしばりが起こります。

1-2-2.物理的要因

中には、嚙(か)み合わせの悪さが原因の人もいます。噛(か)み合わせに低い部分や高い部分があり、しっかり噛(か)むことができないと、噛(か)む力を強くしようという脳の働きが起こるのです。

1-3.なりやすいのはこんな人!

食いしばりやすい人には、以下のような特徴があります。

  • ストレスをためやすい
  • 噛(か)み合わせが悪い
  • 歯ぎしりの習慣がある
  • 姿勢が悪い
  • 口元に力が入りやすい

1-4.子どもの場合

「子どもの食いしばりが気になる」という親御さんも少なくありません。乳歯の子どもであっても、食いしばりをする子はたくさんいるのです。しかし、子どもの歯は大人に比べて柔らかいため、その影響も大きくなります。子どもの食いしばりは一時的なものであると考えられるでしょう。もし長期的に続くようなら、永久歯の生え変わりに影響することもあるため、歯医者に相談してみることをおすすめします。

2.食いしばりによって起こること

では、食いしばりは私たちの体にどのような影響を与えるのでしょうか。

2-1.歯への影響

最も心配されるのが、歯への影響です。強い力が加わるため、歯に亀裂が入って強い痛みが出る場合もあります。そのほかにも、歯茎が炎症を起こしてしみるようになるケースも少なくないのです。また、大きな力が加わることで歯が削れてしまい、より噛(か)み合わせが悪くなり、歯茎がやせてしまうことなども考えられます。

2-2.頭痛

食いしばりの際にはこめかみの筋肉を使うため、頭が締め付けられるような頭痛が起こる場合もあります。この筋肉は通常、噛(か)みしめるときに使うものです。食いしばりによって負担が大きくなるため、頭痛を引き起こしてしまいます。

2-3.肩こり

筋肉が緊張すると、疲労がたまって肩こりが発生します。「いつまでも肩こりが治らない」と思ったら原因は食いしばりだった、ということも多いため、注意が必要です。

2-4.そのほか

そのほかに起こりやすい症状には、以下のようなものがあります。

  • 顎関節症
  • 知覚過敏
  • 顔のむくみ

口周辺の筋肉が緊張すると、血液の流れが悪くなってしまいます。その結果、顔がむくみやすく、血色も悪くなりがちです。

2-5.放置するとどうなるのか?

食いしばりが及ぼす影響は、思っている以上に大きなものです。特に歯の根っこ部分にかかる負担により、最悪の場合は歯を失ってしまう可能性もあります。また、歯茎の炎症が顎の骨にまで広がり、顎の骨が溶けてしまう場合もあるのです。そのままにしておくのは危険だということを覚えておきましょう。

3.食いしばりをセルフチェックしよう!

自分はどうなのか、セルフチェックしてみましょう。

3-1.食いしばりに気づいていない場合もある!

無意識の食いしばりは大変危険です。上記のような症状に悩んでいるなら、ぜひセルフチェックをしてみてください。

3-2.セルフチェック項目

以下の項目でいくつ当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。

  • 歯ぎしりをする
  • ひびが入っている歯がある
  • ほおの内側に噛(か)んだ跡がある
  • 歯の根元が欠けている
  • 肩こりや頭痛がある
  • 冷たいものが歯にしみる
  • 朝起きたとき、顎が疲れている

1つでも当てはまる項目がある場合は注意が必要です。

4.食いしばりの改善法

今すぐ実践できるものもあるため、ぜひ試してみてください。

4-1.マウスピース

マウスピースを装着することで、強い力から歯を守ることができます。筋肉の緊張もやわらげてくれるため、頭痛や肩こりなどの症状も解消されるでしょう。市販のものもありますが、歯に合っているものを使う必要があります。歯医者で型をとり、自分だけのものを作ってもらうのがおすすめです。夜寝ている間に装着だけでも効果を得られます。

4-2.意識を改善することも大切

食いしばりがクセになっている人は、意識を改善することも大切です。食いしばりが及ぼす悪影響についてしっかりと理解し、普段から食いしばりをしないように意識して過ごすようにしてください。たとえば、パソコンやキッチン、テレビなど目のつくところに「食いしばりをやめる!」などと書いた紙を貼り付けておく方法もあります。そうすることで、食いしばりをしないことがクセになっていくはずです。

4-3.寝る姿勢やほおづえに注意!

朝起きたときに顎や歯茎に痛みがある人は、睡眠中も食いしばっている可能性があります。良質な睡眠を妨げるため、健康にも悪いのです。そこで、枕の高さを調整して寝る姿勢を改善してみてください。枕を低くすることで顎や肩、首にかかる負担を軽くし、入眠しやすくしましょう。横向きで寝ると片方の顎に力がかかってしまうため、できるだけあおむけで寝るようにしてください。また、ほおづえをつくクセがある人も要注意です。顎関節に偏った力が加わり、嚙(か)み合わせが悪くなってしまいます。

4-4.ストレッチも効果的!

首や肩がこっていると食いしばりを起こしやすくなるため、筋肉の緊張をほぐすためのストレッチをしましょう。首や肩だけでなく、手足や腰をのばす運動をすることで、全身の筋肉がやわらかくなります。また、肩に力を入れてから一気に力を抜くという「脱力運動」も効果的です。何度か繰り返すと筋肉がほぐれてくるのを感じるでしょう。

4-5.注意点

食いしばりにはストレスも大きく関係しています。そのため、引っ越しや転職など環境の変化が原因で起こることもあるのです。ストレスをためこまず、発散する方法を見つけてください。ストレスが原因になっている場合は、ストレス発散しか改善方法はないのです。

5.食いしばりの治療法

自分で改善できない場合は、歯科での治療を検討しましょう。治療法や費用などをご紹介します。

5-1.歯科での治療法とは?

歯科での治療としては、マウスピース治療があります。患者一人一人に合ったマウスピースを作成し、習慣的に装着することで歯への負担を減らす方法です。マウスピースを装着すると噛(か)み合わせが正常な状態になるため、習慣化することで筋肉の位置も元に戻していくことができます。また、ボツリヌス菌を注射することで筋肉の緊張をほぐす治療法もあり、マウスピース治療と併用して行うことが多いでしょう。

5-2.噛(か)み合わせの調整

噛(か)み合わせの悪さが原因で食いしばりが起きている場合は、嚙(か)み合わせの調整治療が行われます。治療したかぶせ物などが原因で噛(か)み合わせがずれてしまっていないか確認し、正しい噛(か)み合わせになるよう調整していくことになるでしょう。

5-3.受診するタイミングについて

歯科を受診するタイミングには迷う人が多いと思います。

  • 虫歯でないのに歯の痛みがある
  • ものを噛(か)むと歯が痛い
  • 顎が痛む
  • 冷たいものがしみる
  • 肩こりや片頭痛がひどい
  • 朝起きたとき顎がだるい

上記のような症状が現れたときは、悪化する前に歯科を受診するようにしましょう。

5-4.治療のメリットと効果

食いしばりにはさまざまな危険が隠れています。治療することで、歯や歯茎へのダメージを軽減し、顎の痛みや頭痛、肩こりを解消することができるでしょう。寝ている間の食いしばりもなくなるため、睡眠の質も高まり、美容や健康にもよいことばかりです。不快感によるストレスが解消され、快適な毎日を過ごすことができるようになりますよ。

5-5.費用について

食いしばりの治療にかかる費用は、治療法によって異なります。一般的に、マウスピースの作成費用が保険適用で5,000円前後、ボツリヌス注射が20,000円前後というのが相場です。もちろん、病院によって費用は変わってきますので事前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。

5-6.歯科選びのポイント

適切な治療を受けるためにも、歯科選びはできるだけ慎重に行いましょう。「家から近い」という理由だけでなく、実績が豊富で丁寧な説明をしてくれる歯科を選ぶことをおすすめします。食いしばりの治療には時間がかかる場合もあるため、長く付き合っていける歯科を選ぶようにしましょう。受付や歯科衛生士の対応もしっかりチェックし、安心して通うことができるかどうか、冷静に判断してください。

5-7.注意点

歯科での食いしばり治療が始まってからも、自分でできる改善ポイントを実践し続けることが大切です。意識や姿勢の改善、ストレッチなどを取り入れながら治療をしていくことでより効果を高めることができるでしょう。治療後も食いしばりが再発しないように、普段から気をつけることが必要です。

6.食いしばりにかんするよくある質問

「食いしばりについて知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめてみました。

6-1.食いしばりが原因で虫歯になることはありますか?

A.あります。食いしばりが原因で歯にひびが入ると、そこから虫歯菌が侵入して虫歯になってしまうのです。

6-2.食いしばりが原因で口の中にコブのようなものができてしまうことはありますか?

A.力が集中する箇所にできる骨のコブで、骨隆起と言います。コブ自体は悪影響を及ぼすものではありませんが、発音などに障害が出てくるような場合は切除が必要です。

6-3.食いしばりを改善するための生活習慣にはどのようなものがありますか?

A.規則正しい生活を心がけることで、食いしばりの原因となるストレスを軽減できます。早寝早起きを心がけ、正しい生活リズムを身につけましょう。

6-4.マウスピースはどのように使えばよいですか?

A.基本的には寝ている間に装着するようにし、日中は自分で意識して食いしばりをやめるようにしましょう。日中も食いしばりをしてしまう場合は、1~2時間装着するようにしてください。

6-5.妊娠中は食いしばりをしやすいというのは本当ですか?

A.妊娠中はホルモンの変化が大きく、睡眠不足に陥りがちです。環境や体内の変化にストレスを感じ、食いしばりが起きてしまうことが多いでしょう。

まとめ

いかがでしたか。食いしばりの原因や影響、治療法などをまとめてご紹介しました。知らないうちにやってしまっている食いしばりが、私たちの健康にどのような悪影響を及ぼすかおわかりいただけたと思います。放置しておくと生活に支障が出たり治療が困難になったりすることもあるため、早めに対処法を考える必要があるでしょう。ぜひこの記事を参考にして、食いしばりを治す方法を知ってください。